松本人志,チキンライス

松本人志が作ったチキンライスの歌詞は実話なの?

チキンライス

 

 

2004年11月17日にリリースされたこの「チキンライス」。

 

 

HEY!×3の中で浜ちゃんが、槇原敬之に俺に曲を書いてくれへんか?と半ば強引にお願いをして生まれた名曲です。

 

 

 

 

作曲は槇原敬之が担当し、作詞を松本人志が担当しました。松本が作詞となると、どうしてもコミックソング的なものになってしまうのかなと思いきや、出来上がった歌詞はとても感動モノでした。

 

 

 

その作詞に驚きと同時にこの人はやっぱすごいと思ったのを今でも覚えています。槇原敬之もまさかここまでの歌詞を書いてくるとは思っておらずヘイヘイヘイの中で号泣していましたよね。

 

 

 

とにもかくにも、ここまでの感動作が出来上がったのはやはり実話だからというところでしょうか。想像の世界ではここまで一字一句に重みを感じることは無かったでしょう。

 

 

 

 

実話から出てくる作詞の厚み

 

 

松本人志の家族はたまに「ガキ使」に出演したりしていて、どんな雰囲気の家族なのか想像がつきやすいです。ある罰ゲームで「マツモトレンジャー」というヒーローコント!?みたいなのを家族全員でやっていました。

 

 

 

その時の映像からも感じられますが、松本のお父さんはかなり不思議な人でした。松本人志とお父さんとの有名なエピソードがあります。松本は小さい頃お父さんは自分の事をそんな愛してくれていないと常日頃から感じていたといいます。

 

 

 

そんなある日、夏の暑い日に珍しく散歩に行こうとお父さんから誘われた。原付バイクで目的地も分からずひたすら走り続け、着いた先がだだっ広い埋立地のような場所で、もしかしたら俺はここに捨てられるのかもと真剣に思ったという話。

 

 

 

家がものすごく貧乏で、子供三人も育てるのはしんどいから一番末っ子こ俺が捨てられるんやと子供心に考えしまうほど金銭的にもお父さんからの愛情にも貧しく、お父さんとは良い思い出があまりないのです。

 

 

 

父の反対があったから頑張れた?

 

 

松本が吉本に入ると決意を話した時にも猛反対したお父さん。しかし、今となってはその猛反対があったからこそここまで頑張ってこれたとも話しています。そんなお父さんが2014年にお亡くなりになりました。

 

 

 

その時久しぶりに故郷に帰省する事になり、思い出の場所を歩くことが出来たようでその時はさすがに胸にくるものがあったそう。歩きながら頭の中では「チキンライス」が流れていたのでしょうか。

 

 

 

お父さんが亡くなった話でさえ、「チキンライス」の歌詞にもあるように“最後は笑いに変えるから”と親父がいま完全に焼きあがりました、なんて笑いを交えて話すほどです。

 

 

 

お父さんへの反発心があったから、お笑いの世界でここまでの地位までのし上がる事が出来た今、“今ならなんだって注文できる”ようになった松本人志。家がものすごい貧乏だったから絶対上に行ってやると突き進むことが出来たのです。

 

 

 

そんな今でもメニューに見つけると、“親の顔色を気にして”頼んでいたチキンライスを食べていますよね。“酸っぱい湯気がたちこめる向こう見えた笑顔が今も忘れられない”。のでしょうか。

 

 

 

 

チキンライスは松本少年の感情の詩

 

 

この一曲の歌詞の中に、松本がお笑いを目指してお金持ちになってやろうと決意した感情が凝縮されているように思います。“親に気を遣っていたあんな気持ち今の子供に理解できるかな?”

 

 

 

その感情が分からない子供たちが果たして立派になれるかね!?と自身の著書でも書いていました。しかし、この感情があったからこそ、今の松本人志があるのであると思うとあのお父さんに感謝しているのでしょう。

 

 

 

“貧乏って何?って考える へこんだとこへこんだ分だけ笑いで満たすしかなかったあのころ”とこの頃からすでに笑いを作り出すセンスは磨かれていたのです。

 

 

 

こんな松本人志が凝縮された歌を、相方の浜田雅功が歌うことにまた感慨深いものがあります。お父さんが亡くなったあとに放送があったHEY!×3のエンディングでこの「チキンライス」が歌われました。

 

 

 

その浜ちゃんが歌う姿を見つめる松本の姿は、お父さんとの少ない思い出ですが一つ一つ思い出し、感極まっているように見えました。そんな松本の姿を知ってか知らずか、この時の浜ちゃんはいつになく丁寧に感情込めて歌っているように感じます。

 

 

 

チキンライスは間違いなく実話。貧しかった松本人志少年の体験をもとに書かれたものになっています。だからこそ、熱く胸にしみる歌になっているのです。これからのクリスマスシーズンには鉄板の名曲だと思います。

 

 

 

 

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