ドキュメンタルは松本人志史上最高傑作?

ドキュメンタルは松本人志史上最高傑作?

テレビ

 

『ドキュメンタル』ってご存知でしょうか。こちらは、大手通販サイトのアマゾンプライムの会員が見ることが出来る配信型のバラエティ番組で、松本さんがプロデュースしているものです。

 

 

 

他にもアマゾンプライム会員向けで浜田さんも番組を持たれています。今やこの配信型の番組がとてもたくさんあります。

 

 

Amazonは年間5000円弱払えば、そのサイトで配信されている番組が見放題というシステムですが、そもそもお金を払ってまで見たいものなのかと思う人もいらっしゃると思います。

 

 

 

それもそのはず、当たり前のように家には各部屋に1台ずつテレビが設置され、キーワードを入力しておけば勝手に録画をしてくれる機能までついたブルーレイレコーダーがあります。

 

 

 

好きな番組を見逃すことなどなくなりつつある時代に、そのテレビを見ずしてわざわざ会員向けの配信番組をスマホやタブレットで見ているのです。

 

 

 

昭和から平成に変わる頃の日本には考えられないスタイルでしょう。しかしそれが当たり前になってしまうのには、当然理由があります。“テレビが面白くなくなってしまった”のです。

 

 

テレビ制作関係者の方々には大変申し訳無いくらいストレートな言葉になってしまいましたが、本当にそうだと思います。

 

 

録画してまで見たい番組なんてあまりないし、逆にYouTubeで昔のドラマを見てみた方が面白いなんて人もいらっしゃるでしょう。どうしてそうなってしまったのか。

 

 

 

答えは簡単です。『コンプライアンス』と『お金』の問題が大きいでしょう。でもコンプライアンスに関して言えば、見る側の私達がどんどんテレビを面白くなくしてしまったと思います。

 

 

 

何かにつけて、文句やクレームを言い過ぎて、テレビで何も出来なくなってしまったのです。そうなってくると、配信型の番組にはそこまでコンプライアンスを気にしずに番組を作れると思います。

 

 

 

そもそもお金を払ってまでその番組を見てくれるのだから、そこまでクレームを言ってくることもないだろうし、コストの面でもTV番組を制作することを考えればかなりカット出来る部分が多いのではないでしょうか。

 

 

ドキュメンタルは最高傑作

 

そんな中での『ドキュメンタル』ですが、この番組は芸人が何人か参加費を持って集められ、密室の中で芸人同士で笑わせ合います。笑ってしまったら脱落。その場で退場です。

 

 

 

そのジャッジは別部屋でモニタリングしている松本さんが行います。最後まで残った人が全員が持ってきた参加費全てを賞金としてもらうことが出来るというシステムです。

 

 

 

毎年大晦日には松本さん自身が笑ってはいけない環境で耐える側ですが、ドキュメンタルは後輩たちがお互いを笑わせるために仕掛け合う姿を爆笑しながら見れる側へとシフトしています。

 

 

 

その時点で松本さん的には楽しくてしょうがないでしょう。しかも、コンプライアンスをそこまで気にすることもなく、社会人として必要最低限の配慮のみで何でもありに出来ます。

 

 

 

松本さん自身、何か新しい事を始めるからには絶対自分がやりたいと心から思うこと、誰もやったことないようなことをやりたいからこそ、ドキュメンタルという場を設けたと思います。

 

 

 

松本さんが作り出した笑いを松本さんご自身がお客さんになって見てみたいと前からおっしゃっていたので、ある意味ドキュメンタルが1番近いスタイルかもしれません。

 

 

 

しかも、大きなコンセプトとして漫才やコントの垣根を超えて一番を競います。ダウンタウンが好きな人の多くは「ごっつええ感じ」や若い頃の「ガキの使い」のトークなどが最も面白かったというかもしれません。

 

 

 

私もダウンタウンの「ごっつええ感じ」も毎週欠かさず見ていましたが、ごっつは作品ごとに当たりはずれがあるという特徴がありました。もちろん、面白いものはすごく面白いのですがあくまでコントなのです。

 

 

 

しかし、ドキュメンタルはこれまでにない「ジャンル」で戦っているといえばいいでしょうか。まったく新しい笑いの形を作っているのです。もし、Amazonプライムに入ってないならこれだけで元がとれるぐらい笑える。

 

 

 

他のたくさんの映画や音楽がかすむほどの作品ですね。毎回楽しみに見ているのはAmazonの中でも、ドキュメンタルだけです。この笑いは、「ごっつ」見たときより、若い頃の「ガキの使い」を見たときに衝撃を受けました

 

 

 

ドキュメンタルは「ごっつ」や「ガキの使い」を進化させた企画だと思っています。常に新しい笑いを生み出し続けたいと考える松本人志さんの作品の中でも、私にとってはドキュメンタルこそ最高傑作だと断言できます。