松本人志が好きな落語家とは?

松本人志が好きな落語家とは?

寄席

 

松本さんと落語ってなかなか結びつかないイメージがありませんか。落語というと、一人で行うものだし、今やピン芸人の賞レースの代表R-1のRは落語のRから名付けるくらいです。

 

 

 

漫才コンビとして登りつめた松本さんとはやはり無縁とまでは言いませんが、接点があまりないように感じがちだと思います。

 

 

しかし、実は松本さんが子供の頃に1番身近にあったお笑いが落語だったみたいです。貧しかった松本家ですが、休みにお父さんに連れてってもらえた場所が寄席だったみたいです。

 

 

 

幼い頃に影響を受けたものって、体に染み付いているというか、自分自身の中では当たり前にあるものという感覚になりやすいと思います。

 

 

 

松本人志の根底にある落語

 

松本さんの笑いの根底にはひょっとしたら“落語”が大きく影響しているのかもしれません。私自身、お恥ずかしながら落語というものをちゃんと聞いた事がありません。

 

 

 

なので、これは勝手な私のイメージですが、落語って一人で何役もこなし、長いお話を喜怒哀楽の感情豊かに、いかにオチに向かってフリを組み立てていくかがとても巧妙に作られていると思っています。

 

 

 

例えば、『夜に暗いところでチラチラ光るものを見つけました。しかし、よく見たらただの黒猫の置物の目が光っていただけでした。』という話をいろんな芸人さんに話してみてくださいと投げかけたとします。

 

 

 

すると、オチは同じなはずなのに全く違う話を聞いているかのように十人十色の小話が出来上がると思うのです。

 

 

そのオチをいかに際立たせるか、どのような時系列で話し、フリを利かせるかというポイントを上手くこなすためにも、落語はとても良いお手本になるのではないでしょうか。

 

 

 

松本さん自身も、この文章の組み立て方にすごく難しさを感じながらも、芸人それぞれの魅力が発揮される手段の一つと考えられていると思うのです。

 

 

 

だから、人気番組の「人志松本のすべらない話」が出来上がり、芸人たちが己と戦いながら極度の緊張の中で、自分が遭遇した実話をいかに面白く話せるかという芸人の腕試しのような場所を作ったのではないかと思うのです。

 

 

 

桂朱雀と立川志の輔

 

現在でも、松本人志さんは寝る前のリラックスタイムには落語を聞いていると話していました。中でも桂朱雀さんと立川志の輔さんには敬愛の念を抱いています。

 

 

一日一回どちらかの落語を聞かないと落ち着かないとまで言ってしまうくらい、松本さんの生活の一部にまでなっている落語。

 

 

そこまで好きならば自分自身でも落語をやってみたらいいのではとも思いますが、そこはおそらくノンフィクション、実話にこだわりたいのではと私は思います。

 

 

 

松本さんの番組ってほとんど台本が決められてないというか、台本があってないようなもののように思います。ガキ使のフリートークであったり、以前の松本紳助などがそうではないでしょうか。

 

 

 

他の芸人さんですと、練りに練った自分たちのネタを披露する方が気楽というか、準備万端の状態でないと怖いという感覚があると思います。

 

 

 

松本さんは準備万端どころか、番組収録時間の数十分前にスタジオ入りし、前室で出演者と話をすることもなく、収録開始するみたいなスタンスが多いようです。

 

 

 

その方が、出演者と絡む際の新鮮味であったりとか、リアル感だったり、その場で出たキーワードをいかに面白く使いこなすかを楽しめるのかなと思います。

 

 

 

そんなとっさの判断や、瞬時に話の組み立てを考えられるのも、まさに“落語”をずっと聞いてきたからこその才能の一つではないでしょうか。

 

 

そんな落語の聞き方も、自分自身が芸人としての経験や経歴が増えるにつれて変わっているのではないでしょうか。

 

 

 

幼いころは、ただ面白いなと思うだけだったのが、今では細かいポイントに気付くことが出来、更に尊敬の念を抱く。

 

 

それとともに、自分自身のお笑いに活かし続けることが出来るという終わりのない進化をし続けてほしいと私は思います。