松本人志はなぜ上沼恵美子を尊敬しているのか?
松本人志と上沼恵美子さん。この二人と言えば、M-1グランプリの審査員と答える人が多いと思います。むしろそれ以外私は知りません。
それもそのはず、上沼さんが芸人さんだったという認識がほぼ無くて、昔漫才してた人らしいくらいの知識しか無かったです。
そんな上沼さんに最近最も注目が集まった事件と言えば、2018年のM-1グランプリの終了後に、2017年M-1チャンピョンであるとろサーモンの久保田と、2018年M-1ファイナリストであるスーパーマラドーナの武智が起こした暴言騒動です。
酒に酔った状態で、上沼さんの審査の仕方について暴言を吐いている動画をSNSに投稿し、世間をざわつかせたのはまだ記憶に新しいと思います。
この騒動については、正直なところよくありがちなSNSの誤った使い方による自滅。くらいにしか思いませんでしたが、私が最も注目したのは、やはりこの騒動についての彼ら先輩方の反応であり、当然上沼さんの横で審査員をしていた松本人志がどのような発言をするのかという点でした。
松本人志以外の先輩芸人さんも何人かコメントされていて、ものすごく激怒されている方も居れば、そこまで重い処分を科す必要はないのではと、若干養護する側の意見の方もいらっしゃいました。
私も当時、2018M-1グランプリを見ていて、上沼さんの各芸人さんに対するコメントを聞いていて、彼ら二人が文句を言いたくなるのも分かるような気がすると思ってしまう場面はいくつかあったと思います。
この大会の結果一つで、お笑い芸人としての人生を大きく変えてしまう力がそこにはあります。想像を絶する覚悟で挑んでいる人達のぶつかりいの現場です。
だからこそ、いい結果を出す事が出来なかったら、悔しさのあまり文句の一つや二つ言いたくなったって当然だと思います。
そんな中で、松本はこの騒動を起こした二人に対し、『あまりにも勉強不足。上沼さんがどれだけの人か本当に分かっていない。勉強が不足しているということすら勉強してない。』と言いました。
お笑いを志しているならば、先輩方がどれだけの歴史を築いてきた人であるのか知っていて当然であり、知らずにお笑い芸人を志せる訳がないと言わんばかりの意見でした。
さきほども言ったとおりにM-1グランプリは結果次第でお笑い芸人としての人生が大きく左右されるほど、とても重要で大きな大会である以上、出る側の芸人の覚悟もさることながら、その審査を任された側の覚悟もとてつもない重圧であることに違いはないのです。
島田紳助が尊敬する千里・万里
そんな大役が務まるのは、上沼恵美子さんしか居ないと断言していました。その理由として考えられるのは、まず吉本の人間ではないということ。そして、唯一女性の目線で審査出来るということ。
そしてなによりも、「1970年代に、海原千里・万里の影響を受けて居ないやつなどいない。」とまで言わしめたあの初代M-1グランプリ審査員長である島田紳助さんが尊敬している存在であるということではないでしょうか。
おそらく島田紳助さんが芸能界を引退したあとは、この大会を継続することは難しいと考えられていたと思います。
しかし、現在たくさんのお笑い芸人がいる中でここまで真剣に真正面から漫才と向き合うことが出来て、漫才で勝負するという機会を無くしてしまうのはあまりにももったいなさすぎるという考えもあり、なんとか継続出来るように話が進められたと思うのです。
そんな漫才を愛し、漫才に愛された男が作り上げた歴史をその男の代わりにつとめあげる事が出来るのは、やはり上沼恵美子しか居ないだろうと誰もが納得したんだと思います。
上沼さん自身もとんでもないほどの重役を任されてしまったと思う反面、自分自身がお笑い、漫才というものをとても大切にしていて、これからもたくさんのお笑い芸人たちがそれを継承していってほしいという願いもあるからこそ、審査員長の椅子に座ったんだと思います。
しかし、この騒動後にもう審査員は来年はやりませんと宣言されているので、果たして今年の審査員長は一体誰がつとめあげることになるのでしょうか。
私個人的には、やはり松本人志さんに期待してしまいます。松本人志も十二分に、お笑いの歴史を作り上げてきた人なのだから。
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